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2026/11/06 15:21

実家の大きな仏壇は、今の部屋には置けない。そう思ってミニ仏壇を買ってみたものの、箱から出した小さな仏具をどこに並べればいいのか分からず、手が止まっていませんか。

この記事では、ミニ仏壇の基本の配置を上段・中段・下段に分けてまとめました。仏具ひとつずつの置き場所や写真と位牌の並べ方から、狭い部屋での置き場所の選び方まで分かります。

私は、小さな仏具メーカーで、親の代から50年、仏壇に飾る電気ろうそくをつくっている者です。仏壇の灯りをつくってきた立場から、小さな仏壇の整え方をお伝えします。

最初にお伝えしたいのは、ミニ仏壇は略式で整えてかまわない、ということです。大きな仏壇と同じ数の仏具を並べなくても、毎日手を合わせる場所になっていれば十分です。

ミニ仏壇の配置は上段・中段・下段で考える

小さな台に写真と仏具を置いた祈りの場

ミニ仏壇は、上段にご本尊・中段に位牌や写真・下段にお供えの仏具を置くのが基本の形です。段が2つしかない仏壇でも、奥から「ご本尊・位牌と写真・仏具」の順に並べれば同じように整います。

段ごとに置く物の早見表

段置く物置き方のポイント
上段ご本尊(仏像・掛け軸)真ん中に置く。ご本尊がなければ写真や位牌を中心にする
中段位牌・故人の写真ご本尊より一段下げ、ご本尊を隠さない位置に
下段香炉・花立て・燭台(ろうそく立て)・仏飯器・茶湯器・りん香炉を真ん中に、燭台は向かって右、花立ては向かって左

正面から見た並び

仏壇の正面に座ったときの見え方を、向かって左・真ん中・向かって右の3つに分けて表にしました。

段向かって左真ん中向かって右
上段(空けておく)ご本尊(空けておく)
中段写真(ご本尊が見えるよう空ける)位牌
下段の奥茶湯器(お茶・お水)(空けておく)仏飯器(ごはん)
下段の手前花立て香炉燭台
仏壇の外の右手前--りん

位牌が1つで写真を飾らない場合は、位牌を中段の真ん中に置いてもかまいません。ご本尊の左右に脇侍(わきじ)と呼ばれる仏様を置く宗派もあり、上段の並びは宗派で変わります。

上段はご本尊か写真・位牌

上段のいちばん高い場所は、ご本尊のための場所です。仏像や掛け軸を、扉を開けたときに正面に見えるよう真ん中に置きます。

ミニ仏壇を買ったばかりで、ご本尊をまだ迎えていない方も多いと思います。その場合は、写真や位牌を中心に据えて手を合わせてかまいません。宗派が分かってから、ご本尊を迎えれば十分間に合います。

中段は位牌と写真

位牌と写真は、ご本尊より一段下に置きます。ご本尊を隠さないよう、左右どちらかに寄せるのが一般的です。

中段の奥行きが浅いミニ仏壇では、写真立てを置くと位牌が隠れてしまうことがあります。そのときは写真を小さめの写真立てに替えるか、仏壇の外に出して横に飾ると、位牌の文字まで見えるようになります。

下段はお供えの仏具と灯り

香炉・花立て・燭台・仏飯器・茶湯器といったお供えの道具は、手が届きやすい下段に並べます。毎日お線香をあげたり、お水を替えたりする段なので、出し入れしやすい間隔で置いてください。

下段の仏具の置き方

モダンな仏具の香炉とりん

ミニ仏壇でいちばん迷いやすいのが下段です。仏具の数が多いうえにどれも小さく、1つ置き場所を間違えるだけで下段が片寄って見えます。

香炉を真ん中に、燭台は向かって右

香炉・花立て・燭台の3つを「三具足(みつぐそく)」と呼びます。香炉を真ん中に置き、向かって右に燭台、向かって左に花立てを置くのが基本の並びです。

燭台と花立てを左右2つずつ、合わせて5つ並べる「五具足(ごぐそく)」という飾り方もあります。棚の幅が限られるミニ仏壇では、三具足で整えるのが一般的です。

仏飯器と茶湯器は香炉の奥に

ごはんを盛る仏飯器と、お茶やお水を入れる茶湯器は、香炉より奥に置きます。向かって右に仏飯器、向かって左に茶湯器という並びがよく紹介されていますが、宗派によって置き方や使う器が変わります。

ごはんは炊いたときに一口ぶん盛り、お下がりとしていただくのが習わしです。毎日炊かない家なら、炊いた日だけで大丈夫です。

りんは仏壇の外、右手前に

りんは、お参りのときに鳴らす鈴です。ミニ仏壇の中に置くと鳴らしにくいので、仏壇を置いた台の右手前に出しておく方が多いようです。下段に余裕があれば、中に収めてもかまいません。

打敷は法事やお盆に掛ける

打敷(うちしき)は、仏壇の段の縁に掛ける布です。お盆やお彼岸、法事のときに掛けるものとされ、ふだんは外しておく家も多くあります。ミニ仏壇用の小さな打敷もあり、段の手前に垂らすように掛けると、香炉や燭台が布の上に乗る形になります。形や掛ける時期は宗派で違うので、迷ったらお寺に聞いてみてください。

ミニ仏壇は略式で整えてよい

大きな仏壇の飾り方をそのままミニ仏壇に持ち込むと、仏具が棚からあふれてしまいます。ミニ仏壇は、略式で整えるのが前提です。

最初にそろえるのは5つ

仏様へのお供えは、お香・お花・灯り・お水・ごはんの5つが基本とされています。道具でいえば、香炉・花立て・燭台・茶湯器・仏飯器です。ここにお参りのときに鳴らすりんを加えれば、毎日のお参りに必要な物はそろいます。

仏具セットなら大きさがそろう

仏具をひとつずつ選ぶと、香炉だけ大きかったり燭台だけ色が違ったりしがちです。ミニ仏壇に合わせて大きさと色をそろえたミニ仏壇用の仏具セットを選ぶと、段に並べたときの見た目が整います。買う前に、仏壇の内側の幅と奥行きを測っておきましょう。

置き切れないときは減らしてよい

下段に全部並ばないときは、数を減らしてかまいません。花立てと燭台は1つずつにして、仏飯器はごはんを炊いた日だけ出す、という形でも十分です。生花の水替えが続かない方は、造花やプリザーブドフラワーを選ぶ方もいます。毎日続けられる形にしておくことが、いちばん大切です。

写真と位牌の置き方

ミニ仏壇を選ぶ方の多くは、故人の写真をそばに飾りたいと考えています。写真と位牌は、ご本尊とのバランスを見ながら置き場所を決めます。

写真はご本尊の正面を避ける

写真は、ご本尊の真ん前をふさがないよう、中段の左右どちらかに置きます。ミニ仏壇の中に入らない大きさの写真は、仏壇の横に写真立てで飾ってもかまいません。ご本尊を迎えていない場合は、写真を真ん中に置いて手を合わせる形でも大丈夫です。

位牌が2つあるときの並べ方

夫婦の位牌のように2つ並べるときは、古いほうを向かって右、新しいほうを向かって左に並べる形がよく紹介されています。中段に2つ並ばない場合は、1つを上段の端に置くか、複数の位牌をまとめる「繰り出し位牌」にする方法もあります。

浄土真宗では位牌を置かないことも

浄土真宗では、位牌の代わりに過去帳や法名軸を使うことが多いとされています。親の宗派が浄土真宗だった方は、位牌を新しく作る前に、お寺や親戚に聞いてみてください。

宗派で変わるのはご本尊まわり

宗派で変わるのは、主に上段に置くご本尊と、その左右に置く脇侍です。下段の三具足の並びは、多くの宗派で共通しています。

宗派ごとのご本尊の例

宗派ご本尊として一般的に知られるもの
浄土宗・浄土真宗阿弥陀如来
真言宗大日如来
曹洞宗・臨済宗釈迦如来
日蓮宗大曼荼羅(だいまんだら)

同じ宗派でも、お寺や地域によってお祀りの仕方が変わることがあります。仏飯器や茶湯器を使わない宗派もあるので、表は目安として見てください。

宗派が違っても下段はほぼ同じ

「浄土宗のミニ仏壇の飾り方」「真言宗の仏具の配置」のように、宗派の名前を入れて調べる方も多くいます。香炉を真ん中にして燭台を向かって右・花立てを向かって左に置く三具足の並びは、浄土宗・真言宗・曹洞宗・日蓮宗でも大きくは変わりません。違いが出やすいのは、上段のご本尊と脇侍、お供えの器の種類です。細かな作法は、お世話になっているお寺に確かめるのがいちばん確実です。

宗派が分からないときは親戚かお寺に

親の仏壇を引き継げなかった方は、実家の宗派を知らないこともあります。親戚に聞くか、法事でお世話になったお寺に聞くのが確実です。宗派が分からないあいだは、ご本尊を置かずに写真や位牌を中心にして、手を合わせる習慣から始めてください。

ミニ仏壇の置き場所の選び方

ミニ仏壇は、仏間がなくても置けるのが良いところです。リビングの棚や寝室のチェストの上など、毎日前を通る場所を選んでください。

ご本尊が目線より少し上にくる高さ

手を合わせたとき、ご本尊が目線より少し上にくる高さが拝みやすいとされています。椅子に座って拝むなら棚の中段、立って拝むならチェストの上、と暮らし方に合わせて決めてください。床に直接置くより、台や棚に乗せたほうがお参りしやすくなります。

直射日光とエアコンの風を避ける

窓ぎわで直射日光が当たると、仏壇や写真の色があせます。エアコンの風が直接当たる場所も、お線香の灰が舞いやすいので避けましょう。キッチンの近くは、油や湯気がかかりにくい位置かどうかを確かめてください。

方角より、毎日手を合わせられる場所

仏壇は「南向き」「東向き」に置くとよい、という言い伝えを気にする方もいます。ただ狭い部屋では方角を優先すると置ける場所がなくなってしまいます。毎日自然に手を合わせられる場所かどうかで決めてかまいません。

家族が集まるリビングに置けば、子どもも親のまねをして手を合わせるようになります。ひとりで静かに向き合いたい方は、寝室の棚を選ぶのもよい方法です。

インテリアになじむ色を選ぶ

リビングに置くなら、家具の色に合わせると部屋から浮きません。木目の明るい棚には白木やナチュラルな色、黒やグレーの家具には黒やダークブラウンの仏壇がなじみます。おしゃれなミニ仏壇は扉つきのものも多く、来客のときは扉を閉めておけます。

ミニ仏壇の灯りの置き方

灯りは、仏様の前を明るく照らすお供えのひとつです。ミニ仏壇でも、燭台はひとつ置いておきたい道具です。

燭台が1本なら向かって右

三具足の並びでは、燭台は向かって右に置きます。香炉をはさんで花立てと左右に分かれる形になるので、下段が片寄らずに見えます。

2本なら左右一対に

五具足で飾る場合や、仏壇の幅に余裕がある場合は、燭台を左右に1本ずつ置きます。左右一対の灯りに照らされると、小さな仏壇でも正面が明るく整います。

灯りをつけてから、お線香をあげる

毎日のお参りは、燭台に灯りをつけ、その灯りでお線香に火をつけて香炉に立てるのが一般的な順番です。りんを鳴らして手を合わせたら、最後に灯りを消します。お線香の本数や立て方、りんを鳴らす回数は宗派で違うので、ここは家で続けてきたやり方に合わせてください。

ろうそくの火は、息で吹き消さず、手であおぐか火消しを使って消すのが作法とされています。灯りの役目を知ってから整えると、燭台の置き場所にも迷わなくなります。

火を使わない電気ろうそくという選び方

ミニ仏壇は、棚の上や家具のすき間に置くことが多く、ろうそくの火を灯すと上の棚や壁が近くなります。小さな子どもやペットがいる家では、火の扱いも気になるところです。

火を使いたくない方は、電気ろうそくを灯す方法を選べます。電池式・LED・コンセント式と方式が分かれるので、違いは仏壇の電気ろうそくの選び方にまとめました。

小さな祈りの場に置ける灯り「ガネーシャランプ」

私たちがつくっている電気ろうそくのひとつが、ガネーシャランプです。取っ手には、障害を取りのぞき道をひらくとされる象の鼻をあしらいました。コンセント式で電池はいらず、本物の炎のようにやさしく灯る白熱の灯りです。

1本立てはミニ仏壇の右に

写真立てと花のそばに灯したガネーシャランプ 1本立て

1本立ては高さ約17cm、幅約5cmです。写真立てと花を置いた小さな台にも収まり、三具足の燭台の位置、向かって右に置けます。色は茶・金・黒・白の4色で、1本立ての茶(3,300円)は木目の仏壇や棚になじみます。

2本立ては左右一対で

ガネーシャランプ 2本立て 茶

2本立て(茶 4,260円)は、2本がコードでつながった一対です。2本の間のコードは約34cmあるので、仏壇の左右に1本ずつ分けて灯せます。コンセントまでのコードは約145cmです。

置く場所の高さを測ってから選ぶ

ミニ仏壇は商品によって高さがまちまちです。背の低いミニ仏壇の横に約17cmの灯りを置くと、灯りのほうが大きく見えることもあります。ご注文の前に、仏壇の高さと、灯りを置く棚の奥行きを測ってみてください。

ろうそく球はE-12口金・5Wで、目安は約2000時間です。市販のLED球にも交換できます。火は使いませんが、ろうそく球は熱くなるので、お出かけの際は電源を切ってください。手元スイッチはないため、コンセントの抜き差しで点け消しします。日本製で、ひとつずつ手作業でつくる受注生産のため、ご注文から発送まで10日ほどかかります。

ミニ仏壇の配置のよくある質問

ご本尊がなくても手を合わせていい?

ご本尊を迎える前でも、写真や位牌を中心にして手を合わせてかまいません。宗派が分かったら、お寺に相談してご本尊を迎えてください。

ふつうの仏具を使ってもいい?

使えますが、段からはみ出したり、扉が閉まらなくなったりすることがあります。仏具は、仏壇の内側の幅と奥行きを測ってから選ぶと失敗しません。

ミニ仏壇を置く前にすることは?

新しくご本尊や位牌を迎えるときは、お寺に開眼供養(かいげんくよう)をお願いする家が多いとされています。写真だけを飾って手を合わせる場合は、置き場所を拭いて整えておけば十分です。

お供えのごはんやお水はいつ下げる?

朝にお供えして、お昼ごろまでに下げる家が多いようです。下げたごはんはお下がりとしていただき、お水は毎朝入れ替えます。

ミニ仏壇を置く台は何でもいい?

平らで、ぐらつかない台なら何でもかまいません。お線香の灰やお水がこぼれることもあるので、拭きやすい天板だと手入れが楽です。

まとめ:上段・中段・下段の順に、略式で整える

ミニ仏壇の配置は、上段にご本尊・中段に位牌と写真・下段に三具足の順で考えると迷いません。燭台は向かって右、花立ては向かって左。仏飯器と茶湯器はその奥です。

全部の仏具がそろっていなくても、置けるだけの数で整えれば十分です。狭い部屋でも、毎日前を通る場所に小さな祈りの場をつくって、灯りをつけて手を合わせる時間を持ってみてください。