2026/11/06 15:22
神棚をお祀りしたものの、ろうそくまで置くべきか分からない。置くなら何本で、どこに立てて、いつ消せばいいのか。高い棚の上で火を使うのも少しこわい。神棚のろうそくを調べ始めると、こうした疑問がいくつも出てきますよね。
この記事では、神棚のろうそくが必要かどうか、本数と置く位置、点ける時間と消す時間を、読者の方が気になる順にまとめました。火が心配な方のために、電気ろうそくを選ぶときに見るところも書いています。
私は、小さな仏具メーカーで、親の代から50年、仏壇に飾る電気ろうそくをつくっている者です。毎日手を合わせる灯りをつくってきた立場から、神棚の灯りについてお話しします。
先にお伝えしておくと、神棚のお祀りの仕方は、神社や地域、家ごとに少しずつ違います。ここに書くのは広く知られている形です。お札を受けた神社のやり方が分かっていれば、そちらを優先してください。
神棚のろうそくは必要?正式には灯し、略式なら無くてもよい

神棚のろうそくは、正式なお祀りでは灯すものとされています。毎日のお参りを略式で行う家庭なら、無くても失礼にはあたらないと考えられています。
神棚にろうそくを置いていない家は、珍しくありません。お米・お塩・お水と榊をお供えして、手を合わせるだけの家庭も多いです。迷っている方は、まず毎日続けられる形から始めてみてください。
神棚の灯り「お灯明」の意味
神棚に灯す火は「灯明(とうみょう)」、ていねいに「お灯明」と呼ばれます。神道では、灯りは神様をお迎えする目印であり、祈りを届ける目印でもあるとされています。
昔の神事は夜に行われることが多く、その名残で灯りを供えるようになった、という説もあります。火には場を清めるはたらきがある、とも言い伝えられてきました。
毎日でなく、特別な日だけ灯す家庭も
お正月や月の1日・15日、家族の節目の日だけろうそくを灯す、という家庭もあります。毎朝の火の管理が負担なら、日を決めて灯すのもひとつの形です。
神棚のろうそくは何本?左右に1本ずつの2本が基本
神棚のろうそくは、神棚の左右に1本ずつ、合わせて2本立てるのが一般的です。Yahoo!知恵袋の相談でも、立てるなら左右に1本ずつの2本、という答えがほとんどでした。
左右一対で供える理由
神棚のお供えは、真ん中を空けて左右に同じ物を並べるのが基本の考え方です。榊を左右に1対立てるのと同じく、ろうそくも左右で対になるように置きます。
神棚が小さく、2本並べる幅が取れないときもありますよね。その場合は無理に置かず、ろうそくを省いても差し支えないとされています。
ろうそく立ては神棚の大きさに合わせる
ろうそくを立てる台は、神棚用のろうそく立てや、灯籠を使います。灯籠は火袋で炎を囲う形なので、燭台より風の影響を受けにくくなります。
選ぶときは、神棚の棚板の奥行きと、上の天井までの高さを先に測っておきましょう。宮形やお供えを並べたあとに残るすき間が、置ける大きさの上限です。
神棚のろうそくの位置は宮形の左右手前
ろうそくは、宮形(お札を納める社)の左右、少し手前に置くのが一般的です。お供えの並べ方と合わせて見ると分かりやすくなります。
神具の並べ方の早見表
| 場所 | 置く物 |
|---|---|
| 中央の奥 | 宮形(お札を納める) |
| 中央の手前 | お米・お塩・お水(お酒をお供えする日は加える) |
| 左右の端 | 榊を1本ずつ |
| 宮形の左右・手前 | ろうそく、または灯籠を1つずつ |
お米・お塩・お水の並べ方も、神社によって中央にお米を置く形や、横一列に並べる形などさまざまです。迷ったときは、お札を受けた神社で聞くのが確かです。
榊やしめ縄と炎の距離をとる
ろうそくを置くときは、榊の葉や神札、しめ縄、紙垂(しで)から離してください。棚の上は思ったよりも狭く、宮形の屋根や天井板も炎の真上に来やすい位置です。
ろうそくの炎は、灯しているあいだに揺れて高さが変わります。置く前に一度、炎の上に燃えやすい物が無いかを見上げて確かめておくと安心です。
神棚のろうそくはいつ点けていつ消す?

神棚のろうそくは、お参りの前に点けて、お参りが終わったら消すのが一般的です。一日中灯しておくものではありません。
点けるのは朝のお参りの前
神棚のお参りは朝に行う家庭が多く、お供えを新しくしてから、ろうそくに火を点けます。そのあと二礼二拍手一礼でお参りするのが、よく知られている順番です。
夕方にもう一度手を合わせる家庭なら、そのときも同じように灯して構いません。時間を決めておくと、毎日の流れに組み込みやすくなります。
消すのはお参りが終わったら
お参りが済んだら、その場でろうそくを消します。家族が出かける前、寝る前には必ず火が消えているかを見てください。
消すときは息を吹きかけない
神棚のろうそくは、口で吹き消さないのが習わしとされています。人の息を神様に向けるのは失礼にあたる、という考え方からです。
手であおいで消すか、ろうそく消しを使うと静かに消せます。高い神棚で手をのばすと袖が炎に近づくので、柄の長いろうそく消しがあると楽です。
神棚で火を使うときに気をつけたいこと
神棚は、家の中でも火の扱いに気をつけたい場所です。ここでは一般的な注意として、3つだけ挙げておきます。
高い場所は炎が目に入りにくい
神棚は大人の目線より高く祀ることが多いので、炎の様子が下から見えにくくなります。灯しているあいだは神棚の前を離れないでください。
燃えやすい物が近くに集まっている
神棚のまわりに置く神札・紙垂・しめ縄・榊は、どれも燃えやすい物です。エアコンの風や窓からのすき間風で炎がなびくと、思わぬ物に近づくことがあります。神棚の近くに冷暖房の吹き出し口がある家は、風向きも確かめておきましょう。
子どもやペットの手が届くかどうか
棚の下に踏み台やソファがあると、小さな子どもや猫がよじ登ることもあります。お子さんやペットがいる家庭は、火を灯す時間をお参りの数分だけにしておくと安心です。
火が心配なら神棚に電気ろうそくを使ってもいい?

火の扱いが心配なら、電気ろうそくを使う家庭も増えています。神具のお店でも、神棚用のLEDろうそくや電気の灯籠が売られています。
電気の灯りに替えても、毎日手を合わせる気持ちが変わるわけではありません。どうしても気になる方は、お札を受けた神社に一度たずねてみてください。
電気ろうそくの方式の違い
電気ろうそくは、電気の取り方と光り方で3つに分けると選びやすくなります。
| 方式 | 電気の取り方 | 灯りの色 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 電池式(LED) | 乾電池 | LEDの灯り。炎のようにゆらぐ物もある | 電池の交換が要る |
| コンセント式(LED) | コンセント | LEDの灯り。製品ごとに明るさや色が違う | コードが届くか |
| コンセント式(電球) | コンセント | 電球のあたたかい灯り | コードが届くか、電球が熱くなること |
電池式はコードが無いので、神棚のまわりがすっきりします。コンセント式は電池の残りを気にせずに済みます。どちらが良いかは、神棚の近くにコンセントがあるかどうかで決まることが多いです。
神棚用を選ぶときに測るところ
電気ろうそくでも、置く場所の決まりは本物のろうそくと同じです。宮形の左右に1本ずつ置けるかどうか、次の3つを測ってから選んでください。
- 棚板の上から天井までの高さ
- 宮形の左右に残る幅
- コンセント式なら、神棚からコンセントまでの距離
仏壇の電気ろうそくの選び方は、仏壇の電気ろうそくの選び方にまとめています。神棚に置く物を選ぶときにも、方式の見分け方は同じように使えます。
神棚の左右に一対で灯すなら「ガネーシャランプ」2本立て
神棚の左右に灯りを置きたい方のために、私たちは2本がコードでつながったガネーシャランプ 2本立てをつくっています。神棚や仏壇の左右に、一対で灯せる電気ろうそくです。取っ手には、障害を取りのぞき道をひらくとされる象の鼻をあしらっています。

神棚には金の2本立てがなじむ
写真は、神棚の左右に金の2本立てを灯したところです。白木の宮形のそばに置くと、金の本体に灯りが映って、棚全体がやわらかく明るくなります。色は茶・金・黒・白の4色で、金(4,660円)のほかに、茶・黒・白もお選びいただけます。茶と黒は4,260円。
灯りは、本物の炎のようにやさしく灯る白熱の電球です。電球はろうそく球(E-12口金・5W)で、もちは目安で約2000時間。市販のLED球にも付け替えられます。
2本の間は約34cm、幅を測って選ぶ

1本の高さは約17cm、幅は約5cmです。2本をつなぐコードは約34cmなので、宮形の左右に置いたときに届くかどうか、神棚の幅を測ってからお選びください。高さも、棚板から天井まで17cmより余裕があるかを確かめておくと安心です。
コンセント式で、電池は要りません。コンセントまでのコードは約145cmあります。手元スイッチは付いていないので、点け消しはコンセントの抜き差しで行います。
火は使いませんが、電球は灯しているあいだ熱くなります。榊や神札が電球に触れないように置き、お出かけの際は電源を切ってください。ひとつずつ手作業でつくる日本製で、受注生産のため発送まで10日ほどいただいています。名前に込めた思いは「ガネーシャランプの名前の由来」に書きました。
神棚のろうそくのよくある質問
神棚と仏壇のろうそくは同じ物でいい?
同じろうそくを使う家庭は多く、決まった区別はありません。仏壇の灯りは仏様やご先祖への供養、神棚の灯りは神様をお迎えする目印と、込める意味が違うと考えられています。神棚と仏壇を同じ部屋に祀っているなら、それぞれに一対ずつ用意しておくと迷いません。
神棚のろうそくは毎日灯すもの?
毎日でなくても構わないとされています。お正月や月の1日・15日だけ灯す家庭もあります。ろうそくを灯さない日も、お供えを新しくして手を合わせれば十分です。
神棚のろうそくの大きさは?
決まった寸法はなく、神棚の大きさに合わせて選びます。お参りの数分で消すなら、短いろうそくで足ります。電気ろうそくなら、棚板から天井までの高さに収まるかを先に測ってください。
まとめ:神棚のろうそくは左右に一対、お参りのあいだだけ
神棚のろうそくは、正式には左右に1本ずつ灯すものとされ、略式なら置かなくても差し支えないと考えられています。置くなら宮形の左右手前に、榊や神札から離して。点けるのはお参りの前、消すのはお参りが終わったときです。
火の扱いが心配なら、電気ろうそくでも手を合わせる時間は変わりません。お札を受けた神社のやり方を大切にしながら、毎日続けられる形で、神棚に灯りを供えてみてください。